壺草苑

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コラム

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第6回インドの藍染 その2
2019/4/01

前回に続きインドの藍染についてお話しします。

突然ですが、みなさんがインド人の姿をイメージするときその人々は何色の衣服を纏っていますか?

わたしはまず、赤色のサリーを思い浮かべます。

それから黄色や緑でしょうか。

 

そう、藍染はインドが世界に誇る文化ですが、藍色に対する感覚は私たち外国人が思うそれとは異なっているようです。

 

実はインドで広く信仰されているヒンドゥー教において”青”は卑しい色とされており、

女性がその色を身につけることは好まれないのだとか。

なかでも濃紺は性愛のイメージと結びつけられ、忌避されているのだそうです。

かつてのインドの身分制度において、最下位の色が青だったことも恐らく影響しているでしょう。

 

しかし世界的にみると、青色は高貴な色として衣服や絵画などに広く用いられてきました。

自然界から手に入れることが困難であったためです。

 

インドの人々にとっては、藍染という”青”が身近過ぎたのかもしれませんね。

 

藍染の長い長い歴史を持つインド。

この土地では高温多湿な気候のため 繊維の保存が難しく、

はるか昔の品を目にすることはできません。

また現代においては、日本と同じく藍の葉から作った原料を化学薬品で染料液にしたり、石油由来のインディゴで染めることがほとんどのようです。

 

そうして時代の流れと共に変化を受け入れながら、その長い長い歴史は続いていくことでしょう。

 

ちなみに…

インドで大手のLCCに、“IndiGo ”という航空会社があります。

なんとも乗りたくなりませんか?

私だけでしょうか。

 

次回は隠れた藍染の隆盛地、アフリカです。