壺草苑

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コラム

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第9回中国の藍染
2019/7/01

日本の伝統文化のルーツを辿ると大抵中国に行き着きますが、

藍染も同様、日本で使われる藍草・蓼藍(たであい)をもたらしたのも中国と言われています。

 

そんな中国の藍染の歴史は古く、紀元前200年代、戦国時代の思想家・荀子の言葉に既に登場しています。

「青は藍より出でて藍より青し」、または「出藍の誉れ」という故事成語として知られ、

青色は藍草から得るが、その色は藍草よりも青いこと、

そこから弟子が師よりも秀でることを指します。

 

比喩として通じるくらいですから、藍染がいかに身近なものであったかがわかりますね。

 

また少数民族の間でも豊かな藍染文化が育まれており、

貴州省の苗族や、雲南省大理のペー族が良く知られます。

 

使う藍草は地域、民族によって異なり、蓼藍、大青、琉球藍など様々なようですが、 手法は沈殿藍が多いようです。

 

中国において藍の衣服は貴賎に関わらずよく身につけられていたようで、

高貴な人々は藍地に刺繍で文様を施した豪華なものを、

庶民の間では印花布といった型染が親しまれました。

 

古い品としては、アスターナや敦煌から四世紀頃のものとされる裂が発掘されていますし、

日本にも舶来しており、正倉院には夾纈の裂が多く保管されています。

 

今ではやはりインディゴが主流ですが、少数民族の村を訪れると今でも藍染の民族衣装を纏った人々に出会えるようです。

 

ちなみに藍草は染料としてだけでなく、古くから漢方としても重宝されていたようですから、

中国の壮大な歴史の中に、藍の奥深さが感じられますね。